多くの神楽の「ふるさと」とされる古社 佐太神社

出雲國の二ノ宮である佐太神社、古くは杵築大社(出雲大社)にせまる社領などを持ち、大きな力を持った神社であった。
御祭神は佐太大神(さだのおおかみ)を始め多くの神々が祀られている。

佐太大神は猿田毘古大神(さるたひこのおおかみ)と同一神ともされる。
また、この神々を祀る正中殿、北殿、南殿、および工芸品などが国の重要文化財に指定されている。

神在祭と言うと出雲大社の神在祭が有名であるが、佐太神社でも古来より行われ、現在も毎年厳かに執り行われている。

佐太神社より北東におよそ9キロの海岸に「加賀の潜戸」という岬に穴が開いた地形がある。ここは佐太大神の出生地とされ、母神である支佐加比賣命(きさがいひめのみこと)が佐太大神を生む際、窟(いわや)が暗いために矢を放ち光り輝き、加賀という地名の元にもなったと伝えられる。
また、支佐加比賣命は宇武賀比賣命と共に大国主命の命を救った神としても知られる。

佐太神社に伝わる佐陀神能は、出雲神楽・石見神楽・備中神楽等々、多くの神楽の源流もしくは大きな影響を与えたと言われ、国の重要無形民俗文化財、ユネスコの無形文化遺産に指定されている。

また、境内のすぐ近くにある摂社「田中神社」の「東社」は、珍しい「縁切り」の神社でもある。

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